JR函館駅前・大門エリア編■函館エリアの再開発・建設計画情報まとめ2017年冬~2018年春
2017年冬現在、函館駅前・大門エリアで進行中の再開発・建設計画の中心はホテル新築ラッシュです。その他では、今年秋から本格化した若松埠頭の大型クルーズ船向け埠頭整備、引き続き工事中の電線地中化と駅前通りのリニューアル、はこだてグリーンプラザの刷新計画などなど。
ホテル建設・開業ラッシュがはじまる函館駅前・大門・大手町
2016年3月の北海道新幹線開業以来ひと回り客数が増えたかに見える函館の観光。大きな伸びを見せている旅行者数を狙って、函館駅前・大門とその周辺では比較的大きなホテルの建設ラッシュがはじまります。旅行者が今後もずっと増え続けるわけはないので、新ホテル開業と同時にホテル間の生き残り競争はますます厳しくなるでしょう。
よい面としては、旅行者にとっては宿泊体験の満足度向上、地元としては雇用増や地元業者との取引増加が望めること。
写真左:2017/8/21撮影/写真右:2017/6/27撮影
函館駅前・大門と周辺エリアのホテル開業計画/2018年4月現在
JR北海道による函館駅隣接ホテル建設計画
JR函館駅隣接地に約210室、11階建ての「JRイン函館」を20年春に向けて建設予定。
ホテル建設の再開は2018/1/18のNHK北海道による報道で明らかに。元々は北海道新幹線開業に合わせた建設計画だったが脱線事故等で安全対策優先するため凍結、本業以外の事業強化のための計画再開のようです。函館市内の観光関連団体などには計画再開を説明済みとのこと。
関連ニュース
- JR北、マンション事業参入 苗穂駅に第1弾:日本経済新聞 2018/4/12
「20年春の開業に向け再開する。駅に直結した自社用地に「JRイン函館」を建設する。敷地面積は2200平方メートルで11階建て、客室は約210室」 - JR北海道による今後の北海道内の開発計画についてのリリース(PDF)
ユニゾインエクスプレス函館(仮称)
ビジネスホテル約280室、19年夏、運営:ユニゾホールディングス。函館市若松町18の高砂通り沿い、大門横丁向かいの並び
高砂通り奥 函館駅前WBF HOTEL(仮称)
温泉付きの宿泊施設で、客室は約300室、運営:WBFリゾート(札幌)ホテルWBFグランデ系列。2018年にも着工し、19年後半の開業を目指す
函館駅前市有地等整備事業のホテル棟建設
名称は「ロイヤルパークスER函館駅前」。ホテル棟は地上11階建てで261室、店舗16店(予定)のホテル&サービスアパートメント。大和ハウス工業が建設、当初計画から遅れ、2019年12月開業を予定。
- 大和ハウス工業による関連プレスリリース:「ロイヤルパークスER函館駅前」プロジェクト始動 2018/4/4
- 函館駅前ホテル・商業施設 来年4月に着工延期/函館新聞 2017/10/28
- 函館駅前整備 大和ハウスに選定/函館新聞 2016/9/3
- 函館駅前市有地等整備事業|函館市
選定時のPDF資料がダウンロード可能
中和石油による函館駅前の18階建てホテル建設計画
2018/4/13の北海道新聞報道で明らかに。函館朝市協同組合連合会所有の土地(約830㎡)を購入し建設、10月着工で2020年6月開業の予定。18階建てで約175室。
※ホテル建設計画マップには場所が確認でき次第表示します。
大手町、函館センチュリーマリーナホテル(仮称)
15階建て・約290室、最上階に温泉施設。函館市大手町22。2018年秋、運営は札幌国際観光
函館国際ホテルが13階建て新館の増築工事中
函館国際ホテルが13階建て新館の増築を含む改修工事中。既存建物を解体して170室規模の新棟増築。公式サイトによると改修工事期間は2018年10月まで
アパホテルが函館進出、アクアガーデンホテル函館を取得しリニューアル
2018/4/20にアパホテルの発表と各社の報道で明らかに。アパホテルが函館市大手町の「アクアガーデンホテル函館」を取得、5/31にも「アパホテル函館駅前」としてオープン。今後も順次リニューアルを継続していくとのこと。
関連ニュース
- アパホテル函館進出 「アクアガーデン」取得 | 2018/4/21 函館新聞社/函館地域ニュース by e-HAKODATE[4/21]
- 函館エリアに初進出 既存ホテルを取得しリニューアル アパホテル – 住宅新報社ニュース – 朝日新聞デジタル&M[4/20]
函館駅周辺ホテル建設計画マップ 2018年1月現在
函館駅周辺のホテル建設計画を地図にまとめました。場所とホテル名称がちょっと大雑把です。
アパホテルがアクアガーデンホテル函館を取得しリニューアル
2018年10月、170室規模新棟増築
2018年秋、15階建て約290室、温泉施設
地上13階建て300室規模、2019年6月開業目標(見直し可能性あり)
2019年後半、約300室、温泉施設
2019年夏、ビジネスホテル約280室
約210室、11階建て。JR北海道による建設計画
その他の函館駅前・大門地区の再開発・整備事業
若松地区・クルーズ船専用埠頭整備
毎年多くが寄港する大型クルーズ客船に対応する専用埠頭の整備事業。2017年11月に着工済みで、一部を2018年度中に供用開始予定とのこと。全体の完成は約5年後
- 松本組が若松埠頭工事現場に見学ステージ設置 | 2018/1/16 函館新聞社/函館地域ニュース by e-HAKODATE[1/16]
- 若松地区岸壁工事着工式 安全と早期完成祈る/函館新聞 2017/12/4
- 大型船係留岸壁着工祝う 来年度の暫定使用目指す 函館港若松ふ頭/北海道新聞 2017/12/4
- 若松埠頭整備に6億3000万円 国の補正予算で調査・設計費/函館新聞 2016/10/12
- 衆議院 逢坂誠二議員のツイートによる函館港若松のクルーズ船埠頭のイメージ図 2017/6/28
函館駅前通りリニューアル
函館駅から大門地区を貫くメインの通りで電線地中化工事や歩道・街路樹などのデザインリニューアル工事中。2018年度完了予定
はこだてグリーンプラザ整備
はこだてグリーンプラザを大幅リニューアルする計画。基本計画の資料によると2021年度で整備完了予定
その他函館駅前・大門地区の変化と話題
棒二森屋閉店検討の報道 → 建替えや大型改修計画を検討へ
売上不振と建物老朽化が主な要因と思われる棒二森屋の閉店検討。運営する中合ではなく、当初から親会社であるダイエーやイオングループからのコメントが出ている時点でかなり深刻ではないかと受け取っていましたが、自治体や地元の声、署名活動もあってか、12/8のイオン社長への取材という形の報道で、イオンによる「店舗の造り直しをする」(イオン岡田元也社長)計画が進められるようです。なお、百貨店としての存続はなく、ホテルなどを含む複合施設を検討するようです。
- 棒二森屋、複合施設に転換も イオン社長「造り直す」:どうしん電子版(北海道新聞)[12/13]
「その上で「百貨店は(継続することは)できない」とも強調し、ホテルなど別の機能を併せ持つ複合施設への業態転換を示唆した」 - イオン、函館駅前にSCか!? 旭川駅前モデル移植も | 北海道リアルエコノミー | 地域経済ニュースサイト[12/13]
- 「棒二森屋」イオン社長と面会|NHK 北海道のニュース[2017/11/30]
「函館市の工藤市長は30日の定例の記者会見で、親会社の「イオン」の社長と面会し、仮に閉店する場合は、その後の活用についても責任を持つよう強く要望したと述べました」 - 棒二森屋存続へ署名 函館文団協 月内にもイオンへ提出/北海道新聞[2017/11/7]
- 棒二森屋の売却、複数企業と交渉 閉店検討のイオン側/北海道新聞[2017/8/6]
- 棒二森屋、閉店を検討 売り上げ不振など理由か/函館新聞[2017/6/6]
「棒二森屋(函館市若松町、小賀雅彦店長)を運営する「中合」(本社・福島県)が、経営力強化のため、同店の閉店を選択肢の一つとして検討していることが、5日までにわかった」
全面開業が遅れているキラリス函館
2017年10月に新たに地下1階に回転寿司「根室花まる」が開店。そのほかの地下1階のその他のテナントや2階の今後についての発表は今のところなし。シエスタと対比しながら集客面で苦戦が報道されましたが、魅力的なテナント獲得と企画展開で集客アップを期待したいです。
その他
- マックスバリュ出店攻勢 3年間で札幌圏などに9店以上/北海道新聞(47NEWS) 2017/07/20
9店舗には函館市での出店計画も含まれる模様。大門では、候補地は一度報道されたことがあるアソコかな。あと深堀町の店舗跡も撤去工事は完了しましたが果たして。
※追記:イオングループによる棒二森屋の複合施設化に関連して、函館中心市街地での出店計画は見直される可能性がありそうです。