夢の跡
ここはどこかと聞かれたら、真夏の厚沢部。史跡である館城跡公園付近です。厚沢部町にはいくつか市街地がありますが、その内の1つ館地区から車で少し山の小高い場所まで走るとすーっと見晴らしの良い場所に出ます。農業に適した土地であり、なおかつ幕末から明治維新の時代に貿易の中心地だった江差からほど近いこの場所に、松前藩のお城が松前から移築されようとしていた・・・いえ、実際に築かれた時期があったのです。一瞬ですけどね。完成してすぐ、明治初年の箱館戦争に巻き込まれ炎上・消失してしまったそうです。
今はこの通り、当時の井戸の形跡や土塁の跡などが残っているのみで、城があったような雰囲気には到底見えないのですが…。平成17年から発掘調査が続けられており、確かにかつて人が暮らしていた、そんな形跡が更に明らかになってきています。じ~わじ~わと蝉の鳴き声を聞きながら、時折吹き抜ける風に身を任すと、なんとなく歴史の香りを感じたりして不思議な気分。
■2012/8/15 12:00ごろ撮影 厚沢部町館城跡にて撮影
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